ペプチド(独


ペプチド(独:Peptid, 英:peptide、ギリシャ語のπεπτος"消化できる"に由来する)は決まった順番で様々なアミノ酸がつながってできた分子の系統群である。一つのアミノ酸残基と次のそれの間の繋がりはアミド結合またはペプチド結合と呼ばれる。アミド結合は典型的な炭素・窒素単結合よりもいくらか短い、そして部分的に二重結合の性質をもつ。なぜならその炭素原子は酸素原子と二重結合し、窒素は一つの非共有電子対を結合へ利用できるからである。


ペプチドはリボソームペプチド、非リボソームペプチド、消化ペプチドの3つに大別される。




目次

  • 1 リボソームペプチド
  • 2 非リボソームペプチド
  • 3 消化ペプチド
  • 4 大きなペプチドファミリー
  • 5 用語
  • 6 関連項目

リボソームペプチド

リボソームペプチドはmRNAの翻訳により合成され、(しばしば)成熟型を形成するためにタンパク質分解を受ける。これらの機能は、典型的に高等生物においてはホルモンとシグナル分子である。いくつかの下等生物は(microcin J25の様な)抗生物質としてペプチドを産生する。翻訳された時点に含まれるアミノ酸残基は20種類(加えてセレノメチオニンとピロリジン)に限られており、翻訳後修飾によってリン酸化、水酸化、スルホン化、ジスルフィド形成等がされる。これらは一般に線状であるが、投げ縄構造も普通である。

非リボソームペプチド

非リボソームペプチドはモジュラー酵素の複合体(その機能は工場のベルトコンベヤーに似ている)を使用して合成され、主に単細胞生物、植物、菌類に限定されている。核構造が全てのこれらの複合体に共通であり、生成物の操作をする多くの異なったモジュールを含む。それらのペプチドは一般に環状であるが(しばしば高度に複合した環状構造を持つ)、しかしながら線形の非リボソームペプチドも普通である。システムがモジュールで、脂肪酸とポリケチドを形成する機構と密接に関連しているので、構成体化合物がしばしばみられる。オキサゾール、チアゾール、及びそれらの還元された対応物はしばしば化合物がこの方法で合成される事を示す。

消化ペプチド

消化ペプチドは消化サイクルの一部としての非特異的タンパク質分解の結果である。これはグルテン、カゼイン、卵タンパク質、ホウレンソウタンパク質といったいくらかの食物タンパク質が分解、オピオイドペプチドが形成されることが実証されている。これらのペプチドはモルフィンの効果に擬態し、それらを分解できなければ精神病を経験するだろう。それらのペプチドは殆どが短く、カソモルフィン、グルテン・エキソルフィン、デルモルフィンといった名が付けられている。

ペプチドはアミノ酸の長い鎖であるタンパク質とはそれらのサイズの利点において異なる。伝統的に、アミノ酸から合成するのに充分短いそれらのペプチド鎖はタンパク質と言うよりもペプチドと呼ばれる。非公式の基準はおおよそ50アミノ酸(より短いと主張する人もいる)、そのため自然に起こる最短のタンパク質は数百残基である。そして、基本的にペプチドタンパク質である。この定義の勝手な性質により、ペプチドを構造を持たないアミノ酸分子であり、明確な構造を獲得すればそれはタンパク質であると定義し直そうとする動きがかなりある。そのためしばしばペプチドはタンパク質たりえないが同じ分子がその環境によりペプチドにもタンパク質にもなりうる。しかしながらこの定義は非リボソームペプチド(これらは通常構造を持っている)の場合には崩壊する。

(ペプトイドやβペプチドの様な)ペプチドミミックはペプチドと関係した分子であるが、しかし異なった性質を持つ。

大きなペプチドファミリー

バソプレシンとオキシトシン

  • バソプレシン
  • オキシトシン

タキキニンペプチド

  • P物質
  • カッシニン
  • ニューロキニンA
  • エレドイシン
  • ニューロキニンB

血管作動性腸管ペプチド

  • VIP(Vasoactive Intestinal Peptide, 血管作動性腸管ペプチド)
  • PACAP(Pituitary Adenylate Cyclase Activating Peptide,下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド)
  • PHI 27
  • PHM 27
  • GHRH 1-24(Growth Hormone Releasing Hormone 1-24, 成長ホルモン放出ホルモン1-24)
  • グルカゴン
  • セクレチン

膵臓ポリペプチド関連ペプチド

  • NPY
  • PYY ペプチドYY
  • APP (Avian Pancreatic Polypeptide, トリ膵臓ポリペプチド)
  • HPP(Human Pancreatic Polypeptide, ヒト膵臓ポリペプチド)

オピオイドペプチド

  • プロオポオメラノコルチン(Proopiomelanocortin, POMC)
  • エンケファリン
  • プロジノルフィン

用語

  • ポリペプチド(Polypeptide)はアミノ酸の一つの線形の鎖。
  • タンパク質(protein)は50以上のアミノ酸からなる一つ以上のポリペプチド。
  • オリゴペプチド(oligopeptide)または(単なる)ペプチド(peptide)は30~50アミノ酸以下の長さのポリペプチド。
  • ペンタペプチド(pentapeptide)は5つのアミノ酸からなる。
  • テトラペプチド(tetrapeptide)は4つのアミノ酸からなる。
  • トリペプチド(tripeptide)は3つのアミノ酸からなる。
  • ジペプチド(dipeptide)は2つのアミノ酸からなる。
  • 神経ペプチドは神経組織と関係して活動するペプチド。
  • ペプチドホルモンはホルモンとして働くペプチド。

関連項目

  • ペプチド合成
  • ペプチド固相合成法
  • 翻訳 (生物学)
  • リボソーム


蛋白質を構成するアミノ酸
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