L-乳酸の
L-乳酸の構造式
乳酸(にゅうさん、lactic acid)はヒドロキシ酸の一種。CAS登録番号は50-21-5。IUPAC置換命名法では2-ヒドロキシプロパン酸(2-Hydroxypropanoic acid)、基官能命名法では1-ヒドロキシエタン-1-カルボン酸(1-Hydroxyethane-1-carboxylic acid)。化学式 C3H6O3、示性式は CH3-CH(OH)-COOH で分子量 90.08。pK 3.86。L-(+)-乳酸((S)-乳酸)のCAS登録番号は79-33-4。D-(-)-乳酸((R)-乳酸)は10326-41-7。ともに融点は 52.8 ºC、DL 型はCAS登録番号598-82-3、alpha-Hydroxypropionic acidとも呼び、融点は 16.8 ºC。
L-乳酸は解糖系の最終生成物である。急激な運動などでは筋肉の細胞内でエネルギー源として糖が分解され乳酸が蓄積する。疲労物質と呼ばれることもあるが、乳酸だけでは疲労を説明できない。むしろエネルギー供給源であり、筋機能を高める役割があるという研究結果も報告されてきている。
炭水化物を分解して乳酸を合成(乳酸発酵)する微生物を総称して乳酸菌と呼ぶ。乳酸はヨーグルトやチーズ、バター、漬物、日本酒などさまざまな加工食品に含まれており、乳酸菌は食品工業に応用されている。
誘導体
乳酸を加熱することで縮合・2量化し、ラクチドを形成する。また乳酸の水酸基とカルボキシル基がエステル結合を作って長くつながったものがポリ乳酸であり、生分解性プラスチックとして注目を集めている。