生き物を使った分析法(生物学的手法)

空港などで、麻薬のにおいをかぐ犬を見たことはありませんか?犬という生き物をつかって、麻薬という物質がかばんの中に入っているかどうかを調べているのです。機械を使っているわけではないのに、ものすごく感度のいい優れた検出方法です。

そのほかに有名なものとしては、カイコの性フェロモンです。メスの体の中に入っている性フェロモンを、なんとかして取り出したいと考えた人がいました。1956年の話です。でも、性フェロモン以外にもたくさんの物質が体の中には含まれているので、なかなか取り出せませんでした。

そこで、オスを使うことを思いついたのです。性フェロモンかどうかまだわからないものを、オスの鼻の近くに持ってきて、匂いをかがせたのです。それでオスが興奮すれば性フェロモンだということがわかるし、そうでなければ違うということがわかります。これも、生き物を利用した分析方法ですね。

ただし、これは非常に手間のかかることですので、用いられているケースは少ないです。実際の臨床化学分析の現場は、ほとんど機械の独壇場です。でも、分析というものへの理解を深めるという意味では、とても役に立つと思いましたので、ここで紹介させてもらいました。